最後の更新から一週間も間があいてしまいました。
先月のトランプ氏とゼレンスキー氏の会談のインパクトにやられ、この一週間は改めて、ウクライナのことを調べていました。
一日でもはやい、終結を望んでいますが、半端なものではなく、懸命な判断によって、終結してほしいものです。
さて、今回のお話は、そんな私の思いとは裏腹に、物騒な物語を扱っていきたいと思います。
あらすじ
ヘンリーの店に、ある二人組の男がやってきます。男たちはヘンリーの店に初めてやってきた様子で、注文に手間取っている様子。そしてようやく注文を終えたかと思うと、なんと男たちは、その場にいた少年ニックと、コックのサムを縛り上げ、店主のジョージを脅し、彼らの言う通りに対応させます。実はこの二人は殺し屋であり、スウェーデン人のオール・アンダーソンというボクサーが食事に来たところを狙っていたのです。
ところが、時間になってもオールはやって来ず、彼らは無事に開放されたのでした。
そして、すっかり怯えっきたサムとは対照的に、ニックは積極的にこのことはオールに伝えるべきだと言い、オールのもとを訪れ、その顛末を話します。
しかし、オールは、自身の状況をすでに理解している様子で、その件に対し、「できることは何もない。」、「外に出る決心がつかないんだ」と言うのです。
オールのもとを去ったニックは、ジョージに彼の事を伝え、そこで何が起きるのかが、恐ろしくなっていったのでした。
解剖
この短編は主に、ヘンリーの店の出来事と、オールの部屋での出来事の二つの場面で構成されています。
最初の場面は、殺し屋が待ち構えている場面なのに対し、次の場面はオールに報告するという、どちらも物語としては能動的な場面ではありません。
ですが、それなのに、作品全体としては、一定の緊張感を保ったまま、物語を終えています。
それはニックの、「あの部屋でずっと待ってることとか、自分がどうなるか知っていることとか。あんまり恐ろしすぎる」という台詞が、この緊張感の正体を物語ってくれています。
私達にはどうしても、二つ以上の関連性が高い場面をつなぎ合わせ、現実がどのようになっていくのかを予想してしまいます。例えば、学校のマドンナに憧れている男子学生がいるものの、マドンナは既に別の誰かと交際していることをしると、男子学生のがっかりした顔というものは容易に浮かび上がるでしょう。
この作品も動揺に、異なる二つの場面を描くことによって、オールという人物が今後どのようになっていくのかを、ニックを通して私達に想像させているのが、直接描くこと以上に、よりこの作品の不安と緊張感を煽っているのです。
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